少し肌寒い朝、ジャケットを羽織って久しぶりに英勝寺に行ってみました。入口に彼岸花満開です、と書いてあります。
違う角度から、鐘楼をバックに。
シロバナマンジュシャゲも咲いていました。長らく工事中だった山門が完成していました。
マクロレンズほど寄る事ができませんがちょっと近付いて。
以前ここはヒガンバナがすごかったのですが一時さびしくなっていました。今年は以前に近い咲き方でした。復活して良かったなあ。ただ一番すごかった時は黒土の、下草や枯葉のない地面から彼岸花だけが咲いているという姿で、それはそれは手入れが大変だったのだろうなと、今になって分かります。咲き方は年によって違いますし今年は長く続いた暑さのせいで木々が早く葉を落としているので地面が露出していないのは仕方ないのだなと思います。手入れも良くされているのは見ればわかります。引き続き名所を続けてほしいなと思います。
川喜多映画記念館の庭園に寄り道したら、特別公開しているというので入ってみました。生まれ育った家に構造が似ていて懐かしく感じました。
この木の柱、ガラスの引き戸、障子、ぐるりと巡らした廊下、この様式は慣れ親しんだものです。
鶴岡八幡宮では流鏑馬(やぶさめ)の準備をしていました。源平池の蓮は枯葉になり季節のうつろいを感じます。山も秋色になっています。大銀杏の後継者たちは、陽よけの囲いが外され、まだまだ頑張っています。今年は多くの銀杏が黄葉しないで枯葉になって垂れ下がっています。欅も紅葉しないで枯れている葉っぱが多いように思います。
今日は望遠ズームと50㎜ F1.4相当の標準レンズを持って行きました。デジタルカメラになってから50㎜相当ぴったりの標準レンズが乏しくて、56㎜相当を使ったり、40mm相当を使っていました。40㎜相当は実は好きな画角です(かつてはライツミノルタで40mmのレンズもありました)。フィルムに写っている範囲をすべて使えるわけではなくて、ちょっと狭くなってしまう事は、リバーサルフィルムをマウントしてスライドプロジェクターで映し出したり、印画紙にプリントしたり、あるいはスキャナーで取り込んだりした事がある方ならご存知の事と思います。ですからデジタルカメラになっても56㎜相当は50mmと同じ、40㎜相当でも35mmとそう変わらないと感じていました。ただ今回手に入れたレンズは、フィルムカメラの50㎜レンズで撮って「マウント」ではなく「スリーブ」で現像したリバーサルフィルムをライトテーブルに乗せてルーペで見た時の大きさに相当するのです。これは久しぶりの体験です。もちろんF1.4と言っても撮像素子が小さいのでボケは小さくなります。
それにしてもこの50㎜相当の標準レンズの実力はすごいと思いました。裸電球を撮った写真が御覧の通り緑のゴーストが少しあるだけ。私は保護フィルターをつける派なので、つけなければもっとクリアなのかもしれません。実用上充分すぎますね。ボケもとろけるようだし久しぶりにわくわくするレンズです。ついでですがこのレンズにつけられているSUMMILUXという愛称はF1.4の明るさのレンズにつけられるもので個性を表す物ではありません。一方ライバルだった会社のPLANARとかDISTAGONとかSONNARとかTESSARとかはレンズの構成による個性を示す愛称です。デジタル処理でどうとでもなってしまうこの時代にレンズの味付けが意味を持つのかどうか疑問ですが、少なくともフィルムの時代はずいぶん楽しみがありました。